タイの寺院建築を特徴づけているチョーファー
タイの寺院建築を特徴づけているチョーファー
タイの寺院建築を特徴づける最大のポイントといわれているのが、チョーファーとよばれる棟飾りです。
タイの仏教寺院は、いくつもの層に積み上げられた急勾配の屋根の形状がよく見られ、屋根の両端の「人文字形」に広がる部分を「ナー・ジュア」といいます。
このチョーファーは、神話に登場する聖なる鳥の頭部を象徴する魔除けの装飾であり、とても神格化されたものであるといわれています。
これは日本の寺院建築の魔除けを意味するもので「鬼瓦」が乗っている箇所にあたるものですが、タイの仏教寺院の場合にはさらに神聖なものを意味しています。
タイの仏教寺院で見ることができるチョーファーは、とても繊細で遠くから見ても、とても見応えがあります。
細かいところまで緻密に造られており、タイの派手な寺院の外観にとてもよくマッチしています。
タイの守護神であるガルーダの象徴といわれるチョーファー
ワットプラケオの屋根の部分に見られるチョーファーは、タイの守護神、聖鳥ガルーダの象徴といわれています。
これは神や天使が住む天の世界に生存する創造上の鳥の頭の形をモチーフとしたものになります。
聖鳥ガルーダはヒンズー神話に出てくるヴィシュヌ神の乗り物であり、その形は半人半鳥の姿をしており、タイ王室の紋章にもなっています。
また屋根の斜めに下りるギザギザしたものはバイラカーとよばれ、これはガルーダの翼と蛇神ナーガの鱗といわれています。
ナーガとはインド神話に起源があるヒンドゥー教の蛇神もしくは蛇の精霊のことをさしています。
その容姿は上半身を人間の姿で表し、下半身を蛇として描く構図もあれば、容姿は人間の姿、蛇そのもので描くものなど様々です。
ナーガはインドなどでは純粋に蛇として描かれることが多いですが、東南アジアでは頭が7つあるものもあります。
またそのバイラカーから突き出している突起物は、ナーガを表しているハーンホンとよばれるものであり、これはナーガの頭部を表す突起物として知られています。
チョーファーは、タイの地方によってはチョーファーではなく、創造上の水鳥であるホンとよばれる大雁そのものを取り付けている寺院もあります。
本堂にある「バイ・セーマ」とよばれる結界石
タイのお寺で最も重要な建物に見分け方は、「バイ・セーマ」とよばれる結界石が置かれているかにポイントがあります。
結界石から内側は神々がいる聖域であることを示しており、その領域を示す様々なタイプの石版があります。
日本の仏教寺院においてもこの結界石を見ることができ、仏教寺院の境内と俗界を区切る役割を持っています。
タイのお寺の本堂には必ず四隅とその間の計8ヶ所にこの結界石が置かれています。
これは重要な儀式が行われる本堂を不浄から守る役割があるといわれています。
結界石といっても石の形をしているとは限らず、祠のような形をしているものもあります。
近年のタイ仏教寺院は礼拝堂と本堂は、同じ建築様式が多いことから、やや外観からはその区別が難しいのが現実ですが、結界石が設置されているのが本堂、結界石が無く誰でも自由に出入りできるのが礼拝堂となります。
基本的に本堂は一般の参拝者のためのものではなく、お坊さんの出家の際の儀式やお寺の重要な行事を行うためのものであり、寺院によっては本堂を一般公開していないところも多いのはそのためであるといわれています。
タイでは結界石の遺跡の代表といえるが、タイのイサーン地方にあるクメール遺跡がみられるワット・ポーチャイセーマーラムといわれる寺院です。
この寺院の境内にはたくさんの結界石があり、ここワット・ポーチャイセーマーラムで見られるものは、他の地方ではほとんど見られないことから、この地域の独特のものであると考えられています。
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